ミニマムなソロキャンプや登山を楽しむ方を中心に、その手軽さと軽量さで長く愛されているのがアルコールストーブ(アルコールバーナー)です。キャンパーなら一度は使ってみたいこのアルストですが、効率よく使うためにはクッカーを支える五徳や風をさえぎる風防が必要になります。様々な五徳が各メーカーから発売されていますが、どちらかというと軽量化重視で軽いクッカー専用の物が多い印象。そこで今回は”パーツ精工”という金属加工メーカーがクラウドファンディングで発売を予定としている、ポケットコンロ「Pokeko」を紹介していきます。 この「Pokeko」は、ある程度のコンパクトさは維持しつつ、様々なクッカーや鉄板にも対応し、熱源からの距離も調整できるという多機能なポケットコンロとのこと。今回は発売前の商品を実際に使ってみた感想をお届けします。
ポケットコンロ Pokeco (ポケコ・ぽけこ)
パーツ精工とは
Pokecoの開発・製造を行っている「株式会社パーツ精工」は、工業用精密機械用部品を開発製造している企業です。医療機器や新幹線の部品等も製造しており、その技術力や製造設備は本物。そんなパーツ精工が初めて企業ではなく、個人のユーザーに向けて開発した製品が今回紹介する「Pokeco」です。
スペック
- 収納時サイズ:10×11.5×3㎝
- 重量:284g(本体+リフター270g)
- 素材:アルミ加工材
- 内容物:ロゴサイドプレート、サイドプレート×2、燃料台、補強板、ゴトク×4、リフター、ワイヤーリング、専用ポーチ
※この商品はまだプロトタイプで詳細なスペックがメーカーから公表されていません。今回は私が測定した数値でご確認ください。
組み立て方
組み立て方はいたって簡単で、プレートに空いた穴にフックを差し込むだけ。感覚的に組み立てることができます。
Pokecoの特徴
①軽量コンパクト設計
Poketoは、大きさ約10㎝角で厚さ3㎝、重量も284gとコンパクトな設計でポケットに入れて運べるサイズ感です。ワイヤーリングでひとまとめにできるので、バラバラになることもありません。最軽量の五徳に比べればやや大きくなりますが、その分使用用途が格段に広がります。
②燃料台の高さを変えられる
Pokecoの最大の特徴といえるのが、この燃料台の高さ調整です。この機能によってアルコールストーブや固形燃料が苦手とする火力調整が可能になりました。
プレートは、付属のリフターを使えば安全に移動させられます。
特に燃焼板を低くした遠火は優秀で、焦げ付きがちなチーズフォンデュも程よく保温することができました。
アルコールストーブは、固形燃料に比べて高さがあるため遠火にしにくいですが、地面や断熱素材の天板上であれば、燃料板を外してこのように使うことでクッカーとの距離を取れそうです。(メーカー推奨の使い方ではないので、自己責任でお願い増します。)
③五徳の位置を調整できる
pokecoのもう一つの特徴は、五徳の位置が変えられることです。サイドプレートには合計10カ所の切れ込みがありますので、その部分に4枚のゴトク板を自由に差し込み、クッカーやフライパンのサイズに合わせて五徳の大きさを調整することができます。
こんな感じでカップからラージメスティンまで載せることができます。耐荷重の記載はありませんでしたが、1.2㎏の鉄板も安定して載せることができました。
Pokeko使用感
Pokekoは、ちょっとコーヒーやカップ麺を作るお湯を沸かしたい時、テーブルの上で料理を保温したい時などには本当に便利でした。 コンパクトながら安定性も高いので、シェラカップから大きめの鉄板までしっかりと支えてくれるますし、三面のサイドプレートが風防の役目も果たしてくれます。アルコールストーブや固形燃料用としてならこの一台で十二分の働きをしてくれます。
個人的には、これがシングルバーナー用の五徳としても使えれば文句なしなんですが、やはりコンパクトさとの両立は難しそう。別の商品として、もう一回り大きいパターンの物も作ってもらえると嬉しいです。
パーツ精工の「Pokeco」は、現在クラファンに向けて準備を進められていますので、皆さんの手元に届く日も近いのではないでしょうか。興味のある方は、パーツ精工のTwitter (@partsseiko8282)やInstagram(partsseiko8282)をチェックしてみてくださいね。
今後パーツ精工から、その確かな技術力を活かして新しいコンセプトのアウトドア用品が発売されるのを楽しみにしたいと思います。
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